盲導犬アンソニーがゆく!

アンソニー(♂)  盲導犬アンソニーは、財団法人日本盲導犬協会より無償貸与されています。     

 

2008年12月12日

幸せの轍〜偶然の出会い

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優しさの轍(わだち)〜ヨーコ


その人は勤務先の窓こしに、ときどきバスを利用する私と
アンソニーを見かけていたかたでした。
 

   その人は勤務先の窓こしに、ときどきバスを利用する
私とアンソニーを見かけていたかたでした。
  ある日叔母を訪ねた帰り、いつもどおりバスを待つ
私の肩をトントンと叩き
「こんにちわ!やっと会えた!あなたと話したくて!」と。
 なんのことかさっぱりわからない私に、その人は息を切らして
言葉を続けます。
 幸いバスがくるまで、まだ時間がありました。 「あなたと京都でお会いしました。3年前の秋に!」
その人は東福寺の境内で、真っ赤に紅葉したもみじの葉を、
アンソニーの頭の上や真っ白な身体に飾り、
写真を撮る私たちの様子を眺めていたそうです。
 その秋は京都に住む恩師の元へ、
アンソニーに会ってほしくて、友人と伴って
訪ねた年でした。
 思わず驚く私にさらにその人は
「お名前はアンソニー君でしたね!覚えています」
アンソニー君が身じろぎもせず、紅いもみじを
頭にちょこんとのせて、少し困ったような表情がとても愉快だったと。
 「あなたの周りを通りすぎるたくさんの観光客が、
皆さん笑顔で、それがとても印象的でした」と笑う。
「そのとき小さな女のコが、
アンソニー君にさわりたいと駆け寄ってきて、
一緒に写真を撮りましたね。私そのコの母親です!」
  一瞬にしてそのときの光景が目に浮かび、
偶然の再会に驚き、びっくりするやら
懐かしいやらで、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
 その時はご家族と京都に帰省中で、
もみじの名所を訪ね、そこで私たちに
出逢ったと一気に話してくださいました。
「まさか同じ街に住んでいたなんて、
これも縁なんですね!」と。
  その人の勤務先であるグループホームでは、
ときどき窓越しに現れる盲導犬の話題で
もちきりだそうです。そのことがきっかけになり、
盲導犬育成のためのご支援をしてくださる
かたもおられるとか。
  「実は私、先月15才になる犬をなくしたばかりなんです」
…なんとその人は、他協会の引退犬ボランティアを
されていたかたでした。
 私は重なる偶然に、ただ言葉なく驚き、
立ちすくみ「アンソニーに触れてやって
くれませんか」とハーネスをはずすのが精一杯でした。
とたんにその人は歓声をあげ
「会いたかったわー!」
とアンソニーを愛おしそうに抱きしめてくれました。
その人の温かくて優しい腕の中で、
アンソニーも嬉しそうで、大きなシッポを
何度も振りながら小躍りしていました。
 私は思わず感激で胸がいっぱいになり、
ありがたくて泣けてしまいました。
  こんな何気ない出逢いから、
再び出逢える縁があって、
大きな温かい気持ちで満たされ、
そしてつながれ、幸せな日常へと
導いてくれます。
 たった一頭の盲導犬が私の左に
静かに寄り添う…ただそれだけで、
人と人との出逢いを作ってくれて、
温かい優しい気持ちへと導いてくれます。
 私はアンソニーによって出逢えた皆さんの、
心優しい轍(わだち)に導かれ、
支えられながら歩いているのだろうと思います。
  これからは叔母を訪ねた帰り道、
そのグループホームの皆さんの元へ、
アンソニーと顔をだすのが日課となりそうです。
 
 
posted by アンコ at 00:25| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
始めて 訪問させて頂きました。
このお話 読ませていただく途中で
あまりにも、出会いの素晴らしさに泣けてきました。とてもいい出会いですねえ〜
Posted by まり雄はは at 2008年12月12日 19:25
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